当たり前だけど「物事はフクザツ」

綾瀬はるか出演のユニクロのCMを見た。

わかりやすくレズビアンカップルが出てきて、わかりやすくイチャつくシーンがあって、お花屋さん役の綾瀬はるかが「もしかして記念日ですか?」と聞いて……なにもそこまで誇張しなくてもと思ったけど、誰かが「誇張」しないと「よくあること」になれないのかなあ……とぼんやりと考えた。

 

そもそも、ユニクロは多様性の理解と許容の姿勢を示したいんだろうけれど、あらゆる多様性は誰かが許可しなくても存在するわけで。
「記念日ですか?」という言葉に、カップルに「キスはもうした?」と質問しちゃうような少し下世話なニュアンスを感じてしまった。

わざわざ店員とお客さんの関係で、記念日かどうか聞くのって、私が感じる適正な距離より一歩踏み込んでしまっているかなと思う。

聞くなら「特別な日の贈り物ですか?」くらいに留めておけば良いような…と思う。

店員がお客さんたちの関係性をわざわざ確認する必要もないし。


とは言え、大企業がわかりやすく姿勢を示すの大事なんだろうなあ…とも思う。

 

ユニクロのフォローになってしまうかもしれないけれど「Life Wear」というブランド?プロダクト?の定義は本当に誰にでもわかりやすく、かつ素敵なビジョンが見えるなと思うので本当に素晴らしいと思う。

 

企業も人も、あらゆる面を持ってるのが普通というか、「ここが良いから『良い人』」「ここが悪いから『悪い人』」とは言い難い、複雑なんだよなあ……と30年近く生きてようやく理解してきた。

あらゆる物事はフクザツだ。

それを忘れずに色んなものを見ていきたい。