優しさはまず自分から差し出す

自分の人生のバイブルとも言える漫画「フルーツバスケット

アニメをずっと追えていなくて、ようやく途中まで見ていた1stシーズンから2ndシーズンの最後まで一気見した。

それを見て思ったこと。

 

 

※以下、ネタバレ含みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漫画は通常版と愛蔵版の両方持っているので、ある程度ストーリーを把握しているのだけど、改めて由希と夾の比較をしてみると面白かった。

性格の比較ではなくて、「なんで透が好きになったのが夾だったのか」ということ。

 

少女漫画っぽい、恋愛に発展しそうないわゆる「ドキドキシチュエーション」の描写はあきらかに由希のほうが多い。

話の中盤までは、リアルタイムで追っていた読者は「由希ルートなんだろうな」と思ってたんじゃないかと思うくらい、恋愛の雰囲気の描写は由希のほうが強い。

由希は透に「お母さん」を求めていたのを自分で否定したくて、ドキドキする行動をとっていた、というのが後でわかるけれども、それは由希側の事情で、透が由希を好きになってもおかしくないと思う。

ドキドキシチュエーションや、恋愛っぽさで言うと、透が夾を好きになる本来のシナリオが少し唐突に感じられる、かもしれない。

じゃあ、なんで透は夾を好きになったのか?

原作を見てる人には至極当たり前のことなので今更言葉にするのも申し訳ないけれど、

夾のほうが「いつも先に差し出していた」んだと思う。

 

透は他人を優先して自分をないがしろにしてしまう子。

夾は、努力せずに、自然と、透が過去にあっただろうこと、不安に思ってることをサラリと理解してしまっており、言葉をかけたり行動をしたりできている。

由希は透にリボンなど「女の子らしい」プレゼント。

夾は、風邪をひいてしまった透が、心細いだろうとわかって、透個人を想っておかゆを作ってあげる。弱音を聞いてあげる。

透がみんなに気を遣って会えなかったお母さんとの思い出をきちんと聞く。

透が不安を顔にしていないのに「お前も将来不安だろ」と簡単に言いのける。

 

話として意図的な対比なんだろうけれど、

由希からの透への行動はほとんどいわゆる「上っ面」のもので(由希ごめん!笑)

夾から透への行動は、ドキドキシチュエーションじゃないけれど、すべて透個人を思った「本質的な」もの。

だからこそ透は夾を好きになった。

 

考えてみると、あらゆる物事でもそうなんだろうなあと思う。

何かを得たかったら、

誰かと仲良くなりたかったら、好かれたかったら、

優しさはまず自分から差し出す。

自分から差し出すから、物事が動き出す。

 

そういうことを、忘れずに日々過ごしていきたいね。